神が結ぶ人間関係は幸い
2024年10月6日聖霊降臨後第20主日(緑)
(マルコ10章2-16節)
天地創造のはじめを記す創世記には次のように記されます。「主なる神は言われた。「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。」」(2:18)。孤独であった「人」に対して神様は同じ性質の存在を造りました。この二人は、一体となって互いに向き合い、助け合う者とされました。このことは、子孫に命をつなぐ関係において語られ、人は人間関係においても神様と向き合う者になりました。これを受けて、イエス様は、神様に結ばれて助け合う人間関係を尊ぶようにと説きました。
もちろんイエス様も、人間関係が簡単ではないことを知っていました。聖書の時代の社会では、離婚において弱い立場の者を守るためにも離縁状という制度がありました。それでも人間は弱者を守る制度をも悪用して自己欲求を満たそうとしてしまう、罪なる存在でもありました。
現代もまた、家族の意味や、人間関係の意味が問われる時代です。だから、原点を見つめたい。小さくて、弱くて、孤独な存在である人間に、助け手が与えられたこと。神と人、そして人と人の関係を修復するために、イエス様が与えらえたことを。